FanocracyかThe Passion Economy
ソーシャル・メディアでの経済の動き方/ビジネスでの活用法を理解したいのであれば、Fanocracy: Turning Fans into Customers and Customers into FansかAdam DavidsonによるThe Passion Economyを読んだほうがいい。もちろんこれは必要条件で、十分条件ではない。タイミングと能力と試行錯誤が重要になる。しかし、理解したほうが間違いは少なくなる。
Clubhouseを聴き流ししていたら、絵描きの人(女性だった)が自分の絵を買ってもらうために、どのようにClubhouseを使ったらいいか質問・相談していた。回答者はInstagram, YouTube, Twitter, Noteと一緒に組み合わせて知り合いを増やすことを薦めていた。どうも売りたい売りたいでは駄目で、個人として共感してもらい、絵の世界を理解してもらい、その上で購入というプロセスになると考えていたようだった。Instagramで絵を見せ、YouTubeで書いている作業を見てもらい、Noteで個人的ストーリーを流し、共有してもらうチャンスを探り、というプロセスだ。それは、そのものファンを作る作業と等しい。
ファンを基礎におくビジネスをどう考えるかがFanocracyの課題だ。そして、ファン現象、fandamをどう考えるかというのがThe Passion Economyの目的であるような気がする。
私は若い人に就職活動を薦めるときに、好きなものではなく適合性やできることを中心に選びなさいと言う。もちろん、嫌いなことを排除してからだ。そうして、適合性やできることをやっているうちにそこそこ好きなことになるのだろうと考えている。しかし、近道して、The Passion Economyをfandamを通じて獲得しても別にかまわない。それは細い道だし、YouTuberの道だけれども、経済が大きければそれなりには通る人もいるだろう。YouTuberの10年後を考えてみよう。いまの普通の就職者と同じように将来は見えないのではないだろうか。それともファンを引っ張っていけるかしら。
商学部や経営学部の代わりに、エントレプレナーシップ学部をつくるのであればそれはわかる。もちろん会計や基本的なビジネスの構造も学ぶのだが、それだけではなくてエントレプレナーシップも体験してみればよい。そこにこういうfandamやThe Passion Economyも絡んでくるのだと思う。
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