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勘九郎の言葉(『演劇界』2017年4月p.15)

勘九郎の言葉(『演劇界』2017年4月p.15)

―― 四月の赤坂大歌舞伎では新作歌舞伎『夢幻恋双紙』を手がけられますが、新たな挑戦も中村屋の精神のひとつと感じます。それもおふたりに伝えていかれるのでしょうか。
 自ずと感じてくれるものではと思っています。ただ、バランスが難しいですね。
 僕は中学生の頃からコクーン歌舞伎に接するようになり、演出家のいる歌舞伎に触れました。その時に初めて「なぜ、花道の七三で止まるのか」といったことを考えさせられました。僕らにとって、歌舞伎の決まり事は理屈抜きです。そこに「なぜ?」が入ってきて、いろいろなことを考えるようになったわけです。それは芝居をする心の発達に大いに役に立ったと思います。
 ただ、心が発達することで失われるものが歌舞伎にあると、父に言われました。言葉にすればおおらかさというようなものだと思います。気持ちをつくることが大事だけれど、神経質になっては歌舞伎らしさが削がれてしまう。極端な話、夕飯は何にしようかなと考えても芝居ができるくらいの気持ちで舞台に臨んだほうがいい。そうすることで生まれる歌舞伎らしがあると。
 歌舞伎には実にさまざまな芝居がありますから、そのそれぞれにちゃんと適応できて初めて、歌舞伎役者なのかもしれません。

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