« December 2016 | Main | February 2017 »

Reading: Robert Allen (2011): Global Economic History: A Very Short Introduction, chapter 5

Reading: Robert Allen (2011): Global Economic History: A Very Short Introduction, chapter 5

| | Comments (0)

グレアム・グリーン『喜劇役者』

グレアム・グリーン『喜劇役者』(早川書房、1980年)。原著は、Graham Greene, The Comedians (1966)

『たそがれ時に、何ひとつ生えていないハイチの侵食された灰色の山から、ドミニカ側の深い森林をながめたとき、私はとてもうれしかった。ハイチ側のあらわな岩石とドミニカ側の繁った植物との対照によって、曲がりくねった国境がずっと見分けられるのだ。』(p.316)

『数百キロあまり彼方のように思える暴力横行のハイチからきた私には、平和の感じが本当に心にしみるのだった。』(p.311)

『もしもそれから数カ月後に、サント・ドミンゴにも暴力が襲って来ることにならなかったならば、おそらくそのセンターは実現していたことだろう―――その暴力はフェルナンデス氏と私自身に、ある程度の繁栄をもたらしたものだ。』(p.328)

『お前もおれも、二人とも喜劇役者じゃないのかなってね」』(p.152)

『この国には食糧はあまりないときもあるが、色彩はつねに派手に存在した。山の斜面には濃い青色の陰影が動かず居すわり、海は孔雀の羽色の緑である。緑はいたるところに、ありとあらゆる変化を見せていた。黒色を走らせた龍舌蘭の毒薬びんのような緑色。単調な緑色の海岸の砂と釣り合うように、先端を黄色く変色させはじめているバナナの木の淡い緑色。まことに、この国土には色彩が荒れ狂っていた。一台のアメリカ製の大型車が、無茶なスピードで悪路を突っ走り、われわれに土ぼこりをかぶせた。この土ぼこりだけが色彩に欠けていた。』(p.187)

マディソンによれば、一人当たりGDPは1966年でDRは1384ドル、ハイチは907ドル。サマーズ・ヘストン7.1ではDRは2516ドル、ハイチは1408ドル。しかし、この小説でその後は予想されている。

ガーディアン紙の記事はこれ

| | Comments (0)

cash for work

cash for work事業はハイチで何回やってるのでしょう、と突っ込みたくなります。
1)援助漬けが問題であれば、ハイチ政府が自前でcash for workをやればいい。
ガバナンスの弱さからそれがうまくできていない。
2)cash for workは、A)専門家の不在、B)雇用の創生、C)workfareの適用、
D)災害による生産資本の喪失、という四つのイシューに対応している。

| | Comments (0)

Enrique Cárdenas Sánchez

El largo curso de la economía mexicana
Enrique Cárdenas Sánchez

| | Comments (0)

大航海時代叢書第1期1総説、抜き書き

 しかし、これらの諸記録にあらわれた、西欧人的視点からの観察は、歴史的に考えると、単なる現代の学的資料という以上に、もっと大きな意味を持っている。というのは、ルネサンス以後のヨーロッパの近代史を特色づける、非キリスト教世界に対する蔑視と、それとは逆に、非ヨーロッパ文化、ヨーロッパ文化の別なく、さまざまの文化の形態の存在を承認する、文化に対する没価値的な相対観という、ふたつの矛盾しあった態度の萌芽が、すでにここに明らかにあらわれているのである。(p.22)

 この(没価値的な相対観という(筆者補足))態度は、いわゆる「西洋の没落」の世紀にはじめて登場したものではなしに、もとをただせば、ヨーロッパ文化が、複数の非ヨーロッパ文化を、実体験しはじめた、大航海の時代に源を有するのである。(p.23)

 そこ(ピガフェッタの記述(筆者補足))に認められるものは、先程のべたような白人の優越感ではなしに、人間文化の可能性と多様性の認識であり、単一の価値基準では律し切れない、人間社会のゆたかさの発見だった。もちろん、それは、積極的に、自覚されたかたちでは存在しなかったが、無意識的なものとしては、あきらかに記録の中にあらわれたいる。重要なのは、こうした新しい人間意識が、少数ではあるが、同時代のヨーロッパの知識人を刺激して、先に述べたような、文化の相対観を自覚的に生ましめたことである。(p.25)

 モンテーニュのこのことばは、当時の乱世のヨーロッパ世界にたいするきびしい批判を含み、終りの部分などはヨーロッパ的価値を転倒させかねまじき語勢ではあるが、「その民族」すなわちアメリカ大陸の原住民との対置において、文明と野蛮の区別をしりぞけ、自己の文化圏の「真理と道理の基準」だけでものを判断することをいましめている点など、きわめて近代的な、相対主義的態度と言えよう。(p.25)

 最後に、上述のような、ヨーロッパ人の非ヨーロッパ世界を「見る」態度は、それに対して「はたらきかける」態度と切りはなして考えることはできない。(p.26)

| | Comments (0)

« December 2016 | Main | February 2017 »