« IA Spectrum | Main | 浦長瀬 隆『中近世日本貨幣流通史』(勁草書房、2001年) »

桜井英治『日本中世の経済構造』(岩波書店、1996年)

桜井英治『日本中世の経済構造』(岩波書店、1996年)

「第8章 割符に関する考察」は重要。

「第9章 所質考」も、最終段落に言うように、違割符との並行関係において重要。別問題は、なぜ都市に債権が貯まるのかという理解も必要。

問題は、所質がある種の懲罰メカニズムとして成立する、信用経済=流通経済の勃興と凋落にある。私は人口集積と大きく関係していると思うが、もう少し詰めないといけない。

「終章 中世の経済思想」も超重要。

p.359: 16世紀末に来日した宣教師ヴァリニャーノは盗みを極端に嫌う日本人の性質に触れて「戦争、借用者、海賊の名目をもってなされる場合を除けば、盗みは行われず、(窃盗)行為はひどく憎悪され、厳罰に処せられる」と述べている。

p.361: 商人が割符と引換えに生産物を買い取るケースが多かったのであろう。

⇒これで都市が債権、地方が債務をもつことと整合的になる。

|

« IA Spectrum | Main | 浦長瀬 隆『中近世日本貨幣流通史』(勁草書房、2001年) »

Economics」カテゴリの記事