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『海辺のカフカ』(上・下)

 村上春樹『海辺のカフカ』(上・下)(新潮文庫)。2002年9月発売。I would say I was illuminated by the book.  ちなみに、illuminateの例文: a teacher gifted to illuminate young students (若い学生を啓蒙する才能のある教師 by Random House)。Several excerpts follow:

中学校の授業で教えられる知識やら技術やらが、現実生活でなにかの役にたつとはあまり思えないよ、たしかに。教師だって、ほとんどはろくでもない連中だ。それはわかる。でもいいかい、君は家出をするんだ。そうなれば、これから先学校に行く機会といってもたぶんないだろうし、教室で教わることは好きも嫌いもなくひとつ残らず、しっかりと頭の中に吸収しておいたほうがいいぜ。君はただの吸い取り紙になるんだ。なにを残してなにを捨てるかは、あとになってきめればいいんだからさ。(上、p.20)

すべては想像力の問題なのだ。僕らの責任は想像力の中から始まる。イェーツが書いている。In dreams begin the responsiblities --- まさにそのとおり。(上、p.277)

僕がなにを想像するかは、この世界にあっておそらくとても大事なことなんだ。(上、p.280)

ただね、僕がそれよりも更にうんざりさせられるのは、想像力を欠いた人々だ。T・S・エリオットの言う<うつろな人間たち>だ。その想像力の欠如した部分を、うつろな部分を、無感覚な藁くずで埋めて塞いでいるくせに、自分ではそのことに気づかないで表を歩きまわっている人間だ。(上、p.385)

空っぽということは、空き家と同じなのです。鍵のかかっていない空き家と同じなのです。入るつもりになれば、なんだって誰だって、自由にそこに入ってこられます。ナカタはそれがとても恐ろしいのです。たとえばナカタには空からものを降らせることができます。しかし次にナカタが何を空から降らせるのか、それはだいたいの場合ナカタにもさっぱりわかりません。(下、pp.173-174)

そういう意味では私は偏見のない人間だ。歴史や気象と同じで、偏見というものがないんだよ。偏見がないからこそ、私はひとつのシステムになることができる。(下、p.450)

今の私を抹殺することができるのは、それだけの資格をもったものだけだ。残念ながら君にはその資格がない。君はなんといってもただの未成熟な、寸足らずの幻想にすぎないわけだからね。(下、p.451)

圧倒的な偏見をもって強固に抹殺するんだ。(下、p.486)

Please let me be integral and sophisticated.  And, if I could, smart and charming, too.  Thanks.

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