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『緊急雇用対策』

 10月23日に緊急雇用対策本部が決めた『緊急雇用対策』はこちら。新卒についてのみ触れる。ハローワークの数は、二〇〇七年度末には576カ所と言われているが、おそらく大学生が少ないところにもハローワークがあり、ミスマッチが発生しそうだ。逆にたくさんの大学がある都市にはハローワークの数は少ないので、これもミスマッチだろう。
 そもそも、有効求人倍率0.42(パート・新卒を除くと0.34だっけ)という厳しい雰囲気のハローワークに、新卒学生が入ると、非常に圧迫感を感じてしまうのではないだろうか。なぜ、より慣れているであろう大学にしないのか、「優しくない」と言われても不思議はないだろう。大学の数は現在700校強なので、ハローワークとはそれほど数は変わらない。ミスマッチの問題はほとんどない。多くの大学がすでに就職支援の専門職を置いているはずなので、これを支援する方策のほうが費用の意味でも、効率の意味でもよいだろう。それぞれの大学で、力を入れるところは違うはずだからだ。それは、ハローワークでは汲み取れない。
 おそらく、大学が一つもない土地のジョブ・サポーター職は格好のテレビの取材相手になり、そのジョブ・サポーターは汗をかきながら『学生が地元に帰ってきたときに来て欲しい。』などとコメントをするのだろうか。笑劇的である。
 実際は、現在、秋採用を企業は実施しているが、このような緊急雇用対策に絡まないで人材を取りたいというのが企業の本音であろう。やはり、自主的にエントリーをした学生と、そうでない学生にはモティベーションに違いがあるというのがしばしば観察される実際であるし、すぐにやめられてはかなわないからだ。とここまで書いたところで、ようやく具体的なプランを見ることにした。

①新卒者の就職支援態勢の強化
(ア)「高卒・大卒就職ジョブサポーター」の緊急配備

支援態勢強化のため、就職支援の専門職をハローワークに緊急配備(高卒・大卒就職ジョブサポーターを各都道府県1名以上追加配置)
(イ)大学等の就職支援の充実

就職相談窓口の充実(キャリアカウンセラーの配置など)
―「大学教育・学生支援推進事業」を実施中の大学等に対する事業達成目標の到達度の確認や、取組事例についての周知

女子学生等を対象とした「ライフプランニング支援」の推進
―「女性のライフプランニング支援総合推進事業」において、特に就職前の女子学生を対象としたきめ細やかな取組を要請

大学における職業指導(キャリアガイダンス)の制度化
―中教審大学分科会「中長期的な大学教育の在り方に関する第二次報告」を踏まえ、法令上、職業指導(キャリアガイダンス)の大学教育への位置づけを明記

内定取消し防止に向けた企業指導の徹底
―平成21年1月に施行された企業名公表制度や「新規学校卒業者の採用に関する指針」等の一層の周知及び採用内定取消しを行おうとする事業主に対する回避等についての指導等の徹底

さて、(ア)については、都道府県で一人追加して何か効果があるだろうか?たぶんないだろう。本当に能力がある人を雇うには5百万から一千万円が必要かもしれない。それが都道府県分あれば、2億円分はかかるのだろう。これを仮に700で割ると三十万円弱になる。これでも結構たすかるところは助かるはずだ。たとえば就活支援の嘱託に土曜出勤をしてもらうのに3ヶ月分ぐらいにはなるのではなかろうか。(イ)大学等の就職支援の充実の各項目は、ほとんどしごきとポーズ以外の何ものでもないだろう。ヤレヤレ。本部員は全ての国務大臣なので、内閣全体の責任で、誰にもセンスが無かったということになる。これは素人主義(アマチュアリズム)ではない。健全なアマチュアでいて欲しい。いやはや。

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