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理念と利権

 Dani Rodrik, Ideas and interests.  いわゆるコンパラ、つまりComparative Politicsの中のPolitical Economyをやっている人には、大きな関心を持って危機以降の収拾劇、またG20を見ている人が多いだろう。昔、アジア経済危機のときにはHaggardがモノグラフを書いたが、今回は先進国をやっている学者の腕の見せ所だろう。そういう専門家たちは、Dani Rodrikの切れ味鋭いブログ・ポストを読んでどう思うだろうか。Rodrikはご丁寧に自分はEconomistだと再確認しているので、コンパラの細かい議論にはつきあわないだろうが、Peter Hallの論文をつけているのでコンパラに関心がある初学者(学部3年生?)には啓蒙になっている。なお、今回の危機はコンパラでもIR(特にIPE)でもアプローチできるだろうが、どちらが切れ味があるのか傍観者には興味深いところだ。
 興味深いのは、G20に際して、オーソドックスな金融政策の兵站が切れた米国・英国は財政拡大の強調を唱え、金融政策をECBに差し出した独・仏は社会保障があるがゆえに、財政拡大に慎重で国際的な金融規制に積極的だというところである。日本は前者に組しているだろうが、よりIMFなどの国際金融機関の強化を唱えているというところが特徴である。IMF強化は東欧の救済に自分の手をあまり汚さずにIMFを使いたい欧州に都合が良いということらしい。日本のこの行動は国際主義というideaに因るものだろうか?(この方は、首相の利権で解釈している)。そのIMFには米国の影響を大きく受けるメキシコが一番にcredit lineをもらおうと並んでいる。このあたりの様相を福祉国家をコンパラで分析してきた論者とIPEの専門家に、それぞれclearcutに説明してもらいたいものだ。その際には、理念(ideas)と利権(interests)だけでなく制度(institutions)も使って分析してもらいたい。その昔、G.アリソンが国益とSOPと利権のそれぞれを使ってキューバ危機を説明してみせたことを思い出す。

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