« エコノミクストレンド:【『大恐慌に学べ』の虚と実】 | Main | 景気実感の現状 »

ここが知りたい

081031tenbou  前にも書いたが、折角なので整理しておくことにする。左は、2008年10月31日の展望レポートの抜粋である。2ページの注には、潜在成長率が1%台半ばから後半と書いてあり、7ページの注には、物価安定の理解の中心値は1%程度となっていると書いてある。
 2010年度の審議委員の中央値はまさしく潜在成長率にある。つまり、景気は巡航速度に戻ると考えている。そのときには、望ましい物価安定に行けるかと審議委員は考えているかというと、これがなんとほとんどそうではないのだ。これは日銀法に定められた日銀の役割「物価安定」の無視ではなかろうか。つまり、審議委員自身が、2010年には量の指標である実質GDPの成長率については、潜在成長率に近くなると考えている一方、「物価安定の理解」として絶対価格については成長率1%を示している。そこで、物価安定を守るのは日銀の仕事なのだから、経済が変動の無い巡航速度(=潜在成長率)で進んでいるときには物価の成長率1%を達成できて当たり前なのだ(と審議委員は思わなければいけない)。それが、物価は1%ではなく0.3~0.4%になる(つまり、「0.3~0.4%にする」)と言っているのだから、お仕事放棄ではないだろうか。
 お願いだから、総裁の記者会見に参加している記者の人たちには尋ねて欲しい。「なんでこうなるの」と。ちょっと魔女狩りかもしれないけど、議会は審議委員にお願いして委員会に来てもらって、「あなたが望ましいと考える物価安定を消費者物価指数の数字で表すと中央値はいくつですか?」と尋ねたほうがいいんじゃないかしら。この図を見ている限り、どうも二種類の人がいるような気がする。0%を中央値とする少数のいわゆるファンダメンタリスト、そして、0.5%を中央値とする多数の悲観派。

|

« エコノミクストレンド:【『大恐慌に学べ』の虚と実】 | Main | 景気実感の現状 »

【日本経済論】」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« エコノミクストレンド:【『大恐慌に学べ』の虚と実】 | Main | 景気実感の現状 »