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完全失業率改善の実態

 【完全失業率改善、しかし実態は】というtanakahidetomi氏のポスト。「非労働力人口の増加」が大きく説明するという重要な指摘。では中身を見てみよう。興味深いことに、9月から10月への非労働力人口の増加(20万人)は、男性(-1万人)ではなく女性(21万人)に起きている。非労働力人口を性別・年齢別に見てみると(総務省サイトのデータで労働力人口と労働力人口率から計算するとわかる)、15~24歳女性で約8万人程度、25~34歳女性で約10万人程度の増加となっていることがわかる。
 このデータから想像されるのは女性パート・アルバイトが解雇されて自宅での家事(手伝い)専念を余儀なくされているというイメージではないだろうか。これは、母子家庭には打撃であろう。この層にとっては、意欲喪失でも、自主的退出(避難)でもなく、強制的退出というのが実態ではなかろうか。ここはマクロ政策という観点よりは、少子化対策というミクロの観点を含めての母子家庭へのターゲッティングのほうが効果的であるように思う。マクロの重要性を主張するためには、有効求人倍率の低下を強調したほうがよいということだろう。二つの政策手段があれば、二つの問題に対応できるということだろう。
 ただし、19年10月と20年10月を比べると、非労働力人口の増加は、15~24歳層でも、25~34歳層でもさほど見られないように思われる。とすると、20年9月-10月の変化は、seasonal effectである可能性もある。19年10月の失業率は4.0%であったので、こういう状態が一年も続いているのだ。また、失業率は一般に景気の後行指標であるということ、日本経済においては、基調として高齢化により、非労働力人口が増えていることがデータを見る際には重要であることを改めてnote to selfする。0810.xls

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