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亀山郁夫+佐藤優『ロシア 闇と魂の国家』

 亀山郁夫+佐藤優『ロシア 闇と魂の国家』文春新書。対談本では、どちらかが前書きを書き、どちらかが後書きを書くというのがよくある形だと思っていたが、この本では二人とも前書きを書いて、終わりは締められていない。そういう書き方と整合的な内容だと思う。辞書より学んだこと:euphoriaの反対語はmisery、enthusiasmの反対語はapathy。以下は雑学。

亀山 ぼくはいま、学長という立場でいろいろな仕事をしていますが、法人化、少子高齢化という厳しい状況のなかで、いかに大学のプレゼンスを高めるか、というのがもっとも大きな課題です。それを実現できれば、人文・社会系の小規模大学でも生き残れると思います。また、文学者がこうした立場に立つということを少なからず危惧する人がいるわけですが、この半年の間に、ぼくはとても重要なことを発見したんですよ。

 文学的な想像力を持っている人間と持っていない人間というのは、決定的に違うということです。

 結局、自分が、大学人として、あるいは研究者、教育者としてやっていることにいかに批評的であるか、という一点にすべてはかかっているということです。(中略)でも、文学よりも人生からのほうが、はるかにたくさん学んできたように感じます。そして人生から多くを学ぶには、やはり、文学から多くを学ぶための力が欠かせないのです。教養です。

佐藤 外交官にとっても、難しい交渉をまとめあげる上で、教養はとても重要です。また、私が会った優れたインテリジェンス・オフィサー(情報機関員)は、一人の例外もなく、優れた教養人でした。

この前に、佐藤は宇野弘蔵のインテリへの見解を紹介している。

宇野は、インテリになる一つの方法を、体系知(科学)である経済学を体得することと考えました。もう一つの方法は、小説を読むことで、心情によって、自分の置かれた位置のリアリティーを認識することと考えました。この意味で、インテリにとって文学は不可欠と考えます。

宇野のおかれた時代と現代は異なり、それから、インテリにならなければならないというわけでもないことは当たり前だ。でも、体系知を学ぶことと何かのメディアによって心情から自分の位置のリアリティーを認識することが重要なのはおそらく変らないだろう、たぶん。それは、社会人としては型と魂を大事にするとういことであり、大学生としてはIQも愛嬌もということだろう、たぶんそれで八割ぐらいは合っているような気がする。

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