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金利機能とは?

 「当面はかなり低い金利で緩和環境を維持しながら経済をサポートするが、徐々に可能な限り金利を引き上げて、金利機能をより強くしていく」という福井総裁の文言について検討開始。まず、金利機能とはどういうものか、金利が上がると金利機能は強くなるのか、という二点。
 金利は金融市場における価格である。金利機能とは、金融市場における価格機能と言っても良い。その意味では、市場におけるtransaction costが低いほど価格機能は強くなるのではないか。このことと、金利引き上げとはおそらくあまり関係あるとは思われない。
 次、総裁は実質金利を問題にしているのか、名目金利を問題にしているのか。市場において意味があるのは実質金利。政策手段は名目金利。「金利を引き上げて」という場合には、名目金利を意味しているのだろう。そのときに、物価安定が維持されているのであれば(物価安定の理解に関わるが)、実質金利が上がる場合もある。まさかデフレにして、実質金利を最大限上げようなどとお考えではあるまい。
 かなり時局によった解釈を一つ。BoJの政策手段としての「金利機能」を考えよう。周知のように、名目金利にはゼロバウンドがある。ゼロ以下になれない。実質金利はインフレ期待がゼロ以上である場合には、マイナスになれるが、デフレ期待のときには名目金利をゼロにしても、実質金利はゼロにはなれない。このときは政策手段として金利機能がまた使えなくなる可能性がある。そこで、まさかのときに金利機能を果たせる(=利下げができる)ようにいまは金利を上げておきたいと考えるという発想。つまり、将来の政策手段としての金利機能の担保として現在を決めるというforward-lookingな発想。景気は潜在成長率ぐらいで身の丈程度。インフレ懸念もない。デフレ懸念は石油安で一過性のもの。だから、金利を上げておこうという発想かしら。
 現在のCPI成長率は0.1%程度、短期金利が0.5%、長期金利が1.65~1.7%程度。インフレ期待が現在のCPI成長率と同じと仮定すると、短期の実質金利は0.4%、長期の実質金利が1.5~1.6%。
 まだ議論しきっていないと思うので引き続き宿題。

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