山之内克子『ロレンツォ・ダ・ポンテという男』
山之内克子『ロレンツォ・ダ・ポンテという男:18世紀ヨーロッパを流離した自由人』図書2007年2月号pp.13-17。
モーツァルトの『フィガロの結婚』、『ドン・ジョバンニ』、『コジ・ファン・トゥッテ』の台本作家であったロレンツォ・ダ・ポンテの興味深い地理的移動。ひょっとして、ユダヤ博物館での展覧会のカタログがあったとすれば、本文はその要約なのかもしれないが、知識として興味深い。ヴェネツィア国のユダヤ人が、少年時に家族と共にカトリックに改宗し、ドレスデン、ウィーンと移動し、かのサリエリに引き立てられ、モーツァルトの台本を書き、その後、トリエステから、ロンドン、そしてニューヨークへ向かい、1828年に亡くなったという。あらためて、モーツァルトとはたかだか18世紀後半の音楽なのだということも確認させてくれる。
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