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金融政策決定会合議事要旨(3月8,9日分)

 日銀が量的緩和を解除した3月8,9日の議事要旨が公開された。英語版はこれである。福間議員は欠席(書面参加)であったので、実質的な議論は8人の審議委員で行われたと考えるべきであろう。

 注目すべきは、英語版での審議委員の前についた数字表現である。すなわち、①most、②many、③some、④a few、⑤oneとmember(s)の前に数字表現が施されている。これは、①most=7~8人、②many=5~6人、③some=4人、④a few=2~3人、⑤one=1人と解釈すべきであろうか。議事要旨作成者がこのように書き分けなければならないほど、多岐に議論が展開したと考えるべきであろう。

 次に、核心部分のこの議事進行に注目しよう。

 こうした議論を踏まえて、ある委員は、中長期的な物価安定の理解については、日本経済の構造変化が激しい中で、バイアス、「のりしろ」、国民が物価安定と考える物価上昇率、に関する見方やそのうち何を重視するかといった点で、委員の間で幅があるが、消費者物価指数の上昇率でみて、0~2%程度であれば、この範囲をカバーしており、各委員の理解と大きくは異ならないと考えられ、また、中心値については、一部に低めの委員がいたことから、大勢として、概ね1%の前後で分散していたと思うとの見方を示した。また、同委員は、こうした内容を公表していくことが考えられると述べた。別の委員も、そのような集約の仕方が適当であると述べた。何人かの委員は、今後、経済構造の変化に伴って物価形成メカニズムが変われば、物価の安定もそれに応じて変化し得る性格のものであるため、各政策委員が金融政策運営の判断に際し念頭に置く、中長期的な物価安定の理解については、原則1年程度で定期的にこれを見直していくことが適当であるとの認識を示した。

 興味深いことに、「ある委員=同委員」の整理に対して、「別の委員」が『そのような集約の仕方が適当であると述べた』と議論を決定付ける発言をしていると解釈できる。この解釈からすると、「別の委員」とは福井総裁であろう。「ある委員=同委員」は集約を図るような立場、すなわち副総裁の一人であることも仮説として提示できる。

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