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清宮克幸・春口廣対論 指導力

4334033458清宮克幸・春口廣対論 指導力(光文社新書)。

 非常に面白い本である。ラグビーを知らない人にどこまで伝わるかは不明だが、多くの示唆がある。まず、清宮氏が早稲田の(前)監督であり、春口氏が関東学院の監督であるということが、指導について多くの違いをもたらしていることがよくわかる。しかし、それを通底する指導論も面白い、例えばリーダーシップとキャプテンシーの違いであるとか、監督と先生の違いであるとか、魂の強調である。

 しばしば、学生スポーツの指導者は、教育論と経営論の模範にされることがあるが、その両方を同時に評価しないと意味がないように思われる。そういうことも考えさせられた。

 さて、興味深いところはたくさんあるが、そのうち三つを抜書きしておこう。

-チームづくりの基本とは。

春口 基本はね、漠然としているんだよね。基本を言葉で言うのは難しい。あえて言うと、普遍的なものかな。ラグビーの基本というのは、こういった人と人の付き合いなんだ。学生にも、おれが情で動くことに不満を抱くやつはいる。ある学生は、ラグビーは情でなく、技術なんだと言う。だけど、おれは情も技術も人間の中にあるかけがえのない能力だと思っている。その能力というものが、ひとつずつ、こうあるべきだ、こうあるべきだというのが基本で、おれは情のほうが、技術より先にある基本と思っているわけさ。だから、ヘタクソでもいいから、みんなで声をかけようぜと思うわけ。すぐ学生の情に訴えちゃう。(p.122)

(中略)

清宮 なぜワセダとカントーが強いのかというと、それぞれのあるべき姿、たとえば、”ワセダはこうあるべきだ”という気持ちの部分が、上から下まで一本筋が通っているんです。ワセダイズムです。カントーだって、おれたちは決勝に出る、という一本の柱がある。運営は四年生が中心にやるにしても、チームはこうあるべきだという、カントーイズムがあるはずなんです。ほかのチームには、そういったものがかなり欠落していますね。(p.185)

(中略)

春口 反省ってさ、試合が終わって一日経ったら、ちがってきちゃうよね。

清宮 できないんですよね、メンタルは。日にちが経つとテクニカルにいっちゃうんです。気持ちの部分、メンタルトレーニングにはならないんですよね。(p.188)

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