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2月8,9日金融政策決定会合

 議事要旨が公表された。ユニット・レーバー・コストへの記述があり、また、日本の経済主体のインフレ期待への記述もある。

『 ある委員は、そうした検討に当たっては、望ましい物価上昇率や先行きの金融政策運営に関する基本的な考え方を示すことが考え得ると述べた。別の委員は、再びデフレに戻らない程度の物価上昇率を示すことで、経済・物価の先行き見通しにアンカーを提供することができ、市場における安定的な期待形成にも資するのではないかとの見解を示した。複数の委員は、いわゆるインフレーション・ターゲティングについて、本来は、中長期的に物価目標値の実現を目指すものであり、経済情勢等に応じて柔軟な政策運営を行うことが出来る枠組みとして位置付けられているが、この点の理解がわが国で十分浸透しているか疑問があると述べた。ある委員は、わが国では、過去の経験からも、国民の予想物価上昇率は低く、インフレに対する拒否反応が強いことを意識することが大事であると述べた。別の複数の委員は、望ましい物価上昇率について何らかの数値を示していくのであれば、その際に、政策運営の機動性と柔軟性が確保できるかどうか、という点も踏まえつつ、検討していくことが大事であると述べた。

 こうした議論を通じ、委員は、金融政策運営の透明性確保のための具体的な方法は、今後、諸外国の例も参考にしながら検討していく必要があるが、(1)基本は、金融経済情勢に関する判断と政策運営に関する考え方を丁寧に説明していくことである、(2)その上で、フォワード・ルッキングな視点を組み込んでいく、(3)その際には、透明性と柔軟性のバランスの取れたものとすることが重要である、との認識を共有した。 』

 なお、1月19,20日の議事要旨では次の部分が興味深い。

 この間、一人の委員は、量的緩和政策の下では、消費者物価指数を基準とするコミットメントが物価の先行きに対するアンカーとして機能してきたと評価したうえで、金利政策に移行する際には、望ましい物価上昇率を示すことにより、これに代わる新たなアンカーを設定することが必要であるとの見解を示した。これに対して、別の一人の委員は、現在、わが国経済は、物価が需給ギャップに反応しにくいという90年代後半以降の経済構造からの転換点にあり、このように経済構造に関する不透明性が高い状況下において、不確実な知識に基づいて長期的な物価安定の数値目標を徒に拙速に示すことは、政策運営の透明性向上につながらないだけでなく、場合によっては金融政策に対する信認に悪影響を及ぼすことにもなりかねないと指摘し、数値目標の設定は中長期的な検討課題とすべきであると述べた。これに対し、先の委員は、経済構造の不確実性は常に存在しているとしたうえで、各国の中央銀行も、同様の問題に直面しながら政策運営の透明性を高める努力を行っていると指摘した。別の一人の委員は、いわゆるインフレーション・ターゲティングは、本来、中長期的な観点から物価目標値の実現を目指すものであるが、現状では、足もとの物価指数に金融政策運営を機械的に連動させる枠組みであると誤解されるリスクが小さくないことを踏まえると、当面は、数値目標を設定することなく、政策運営の透明性を高める方法を模索する方が賢明であるとの見解を示した。さらに別の委員は、物価安定の数値目標の設定に当たっては、物価指数の選択も重要な論点になると指摘した。 』

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