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今日は木曜日~。

 遅起き。昼からシンポで勉強。2000年頃の特別信用保証制度についてのマイクロ・ベースの実証研究にちょっと興味を持つ。ここでペーパーを見てみると、back-of-the-envelopeのcost benefit analysisをしていた。

We can, therefore, compare this cost with the benefit of an approximate 0.5% increase in ROA among the program users. We believe that if the SCG users are able to maintain their current profit margins for seven to twelve years, the program will break even.15

Note 15 Our shorthand calculation is as follows: the program has guaranteed 28.9 trillion yen of loans. Since, on average, firm leverage is 83%, total assets are no less than 34.8 trillion yen. In the estimation we find an additional increase in ROA by 0.5%, which is equivalent to 0.17 trillion yen in business profits, among program users. Given these findings if the SCG users maintain the margin for 7 to 12 years, it will cover the 1.2 trillion yen of accumulated losses by the insurance division of ASME, or 2.1 trillion yen of repayment incurred by guaranteed loans that are in default.

 さて、いくつかコメント。第一に、特別融資保証制度は「credit crunch状況における借入制約を緩和する」ことが期待された。ROAの上昇は、この借入制約のもとで特別融資保証制度により起きたことになるはずのものである。すなわち、credit crunchが収まれば、他の企業と同じROAになることが予想される。

 上に掲げた引用のように5年から12年のROAの上昇状況が続けば、2.1兆円分になるという議論は非常に危うい。なぜならば、筆者の議論に沿えば、1998年から7年から12年、すなわち1998年から2005年(去年!)もしくは2010年までcredit crunch状況が継続していることを仮定していることになる。これは、現在が非常時であることを仮定しており、おそらく筆者もあまり納得していないであろう非現実的な想定である。であるのでROAの上昇分によって2.1兆円はカバーできない。ゆえに、2.1兆円をリカバーしていない。

 次に、この2.1兆円を他のことに使えたら享受できたであろうbenefitを考慮していない。おそらく、直接、失業対策にあてたほうが良かったであろう。

 ということで、特別融資保証制度はやはりやらないほうがよかった。

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