読書メモ
Robert Albro, "The Indigenous in the Plural in Bolivian Oppositional Politics," Bulletin of Latin American Research, Vol. 24, No. 4, pp. 433-453, 2005.
鉄道が人身事故で遅れたので、綿密に読むことができた。現代の社会政治に関心のあるanthoropologistの論文なので、それなりに癖はある論文だが、MASと既存の先住民政治団体との違いを教えてくれる。つまり、私のようなnovice readerにはinformativeな論文。
そういう読み方をしているので、論文の論旨と関係なく、興味深いところを拾う。第一に、neoliberalismがmulticulturalismを容認する法制度の整備をしたという点。1994年のPopular Participation Lawがその事例らしい。第二に、MASはface-to-face assembyのスタイルを重視するという点、言い換えるとprocedural type of consitutional rule makingではなくて、participatory plebiscist or assemby style democracyであるという。第三に、都市地域に移住した「先住民」を支持基盤の一つにしているというinclusionaryな点。第四に、Evo Moralesはinternationaly exposureが非常に高いという点。
第一点と第三点は、直接1980年代半ばからの経済改革の帰結と関わるだろう。第四点はglobalizationを背景としたsocial movementの国際化と関係する。第三点は、Evo Moralesの公約であるplebiscistと関わるが、より根本的にはgovernmentが自ずと持つprocedural typeと、assembly styleをどのように妥協させていくかだろう。
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