Freakonomics読了
Freakonomicsをやっと読了した。素晴らしい本である。なんとかこれの(翻訳ではなく)日本版を読んでみたいものだ。
取り上げられている論点は、学校の先生のズル、大相撲のズル、KKKと情報操作、不動産取引業者の情報操作、麻薬小売人組織とプロ・スポーツとの組織としての類似性、犯罪率減少の遠因、父母で「ある」ことと父母として「する」ことの子供に対する影響、名づけのメカニズム、などである。これらの様々な論点が、ミクロ経済学の論理と巧みなデータの加工によって、どんなカラクリで機能しているかが明らかにされている。これらの論点を通じて、conventional wisdom(日本語で言うと「世間の常識」)に疑問を投げかけることができる。
著者はエピローグでこのように書いている:
The most likely result of having read this book is a simple one: you may find yourself asking a lot of questions. Many of them will lead to nothing. But some will produce answers that are interesting, even surprising.
なお、conventional wisdomという言葉は、ガルブレスが造語したそうだ。
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Comments
こちらでは随分とおひさしぶりです!3.14です。
頂いた、一年生のゼミの最終レポート『あなたの「二十歳の頃」を聞きました。』を読んでます。
『人に歴史あり。』ですね・・。周りの人の二十歳の頃の話が聞いてみたくなりました。年上の方と会ったときなんかは話の糸口になりますね。
なにより自分への刺激になりそうです。
Posted by: 3.14 | 2005.08.02 at 11:00 PM
連続コメント失礼します。
1年生のレポート、今読み終わりました。
情景が鮮明に思い浮かぶ文章、そして胸にグッとくる言葉。それぞれのレポートに読書感想文が書けそうです。この場をお借りして、インタビューをした1年生と出演した方々にお礼をいいたいです。
3.14にとって夏休み開始の起爆剤になりました。
ありがとう一年生のゼミの皆さん!!
Posted by: 3.14 | 2005.08.03 at 12:07 AM
3.14さん、コメントをありがとう。1年生にこの感想を伝えてもよいですか。きっと感激すると思います。私も改めて、きちんと形に残すことの有難味を感じました。
Posted by: ひさまつ | 2005.08.03 at 06:39 AM