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これぞ箴言、かしら?

彼はコーラの口金を外して、
断るほど良い仕事がくるんだよ
説明するように言った。
「そうかね?」
半信半疑のぼくに、彼は噛んで含めるように続ける。
「断って仕事がこなくなったら、こっちの人気が落ちているんだ。落ちているのなら、断っても断らなくても、同じことだろ。断っても、次に良い仕事がくれば、こっちが上がってるのさ」
なるほど、理屈である。
(小林信彦『おかしな男 渥美清』新潮社、2000年 pp.55-56)

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Comments

なるほど、一度読んだら忘れられない、すぐに誰かに話したくなるような鮮やかさです。

が、箴言が無条件に多くの人の腑に落ちる(ような気にさせる)浸透力を持ってるとしたら、これは「天才渥美清だからこうなった」というやや特殊な「条件付き箴言」のような気がいたします。

鮮やかな印象の理由は、渥美清の存在感に加えて、小林信彦の見事な文章力にもあるかもしれません。これを私がパラフレーズしても、この鮮やかな読後感は残らないと思います。

というわけで、異能の二人の合わせ技が箴言の域に達したということかな。

Posted by: YN | 2005.07.13 at 08:08 AM

コメント有難うございます。ある条件をつければ、経済学としても正しいと思うので、最初に読んだときから記憶に残っています。仕事のお誘いが来るときにはいつも頭のどこかをチラッとこの言葉が横切ります。もちろん、こちらは渥美清ではないことはわきまえておりますけれど。

Posted by: ひさまつ | 2005.07.13 at 08:54 AM

私も「進化論っぽいな」と思いました。進化論だと「よくできたあとづけ」と揶揄されることがありますが、この場合、渥美清の存在感で納得。映画はほとんど見たことないんですけどね > まさに存在感。

Posted by: YN | 2005.07.13 at 09:52 AM

わたしも寅さん映画はたくさんは観てません。でも、記憶に残っているのは『口笛を吹く寅次郎』、寺の住職の娘(竹下景子)にほれて、突然、仏門に入ろうとする寅さん、これは小林信彦も誉めてましたが、名作だと思います。軽味のある振る舞いなど参考になるところが多いです。といっても真似できる類のものでもありませんが。

Posted by: ひさまつ | 2005.07.14 at 09:34 AM

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