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読書三昧

 50冊ほど文庫を持って近くのBook Offへ。950円でしたが、それを遥かに上回る買い物。ウォーレン・クロマティ=ロバート・ホワイティング『さらばサムライ野球』(講談社、1991年)は腹を抱えて笑い転げるほど可笑しい。たとえば、こんな感じである(もちろんちっとも可笑しくなくても、私のユーモア感覚が変なのだと思って欲しい)。

 試合が終わると、遠征に来ているガイジン選手と飲みに行く。(中略)俺たちの愚痴はとめどがない。(中略)この夜の嘆きのテーマは「やる気を失わずに日本でプレーすることの難しさ」だった。なにしろ制約が多すぎる。近鉄バッファローズで三年間プレーした黒人筋肉マン、機関銃みたいによくしゃべるデービスが、スライディングについて文句を言う――ダブルプレーを阻止しようと激しいスライディングをすると、日本人から総スカンを食う。大リーガーらしい果敢なプレーをすれば、汚い奴だと罵られる――。
 日本であまりに長くプレーしていると、いつの間にか”日本化”されてしまう、とデービスは嘆く。アメリカでは恥ずかしくてとてもやれないような行為を、知らず知らずのうちにやっている。たとえば最近、三点差で負けていた試合の九回ワンナウトで、用具担当者がいそいそと荷物を片づけだした。選手たちも手伝い始めた。ふと気がついたらデービス自身も手伝っていたという。(後略)

 黒人筋肉マンのデービスが日本人の用具係と混じって、知らず知らず用具を片づけているという光景は、ほとんどコントのようではないか。

 次に読んでいる本は、これも昔から狙っていた磯田道史『武士の家計簿:「加賀藩御算用者」の幕末維新』(新潮選書、2003年)である。これも読み始めたばかりだが面白い。たとえば、「算術から身分制度がくずれる」という記述がある。算術は近代社会の根幹である近代官僚制に必要な技術であるが、生まれつき算術というのはできるわけではない。そこで、「個人能力による試験選抜」が必要になる。ところが、試験をやると身分制度は崩れるのだ。ヨーロッパで初めにこれが起きたのは、「大砲と地図」がかかわる部署であったという。フランスでもドイツでも、軍の将校といえば貴族出身と相場が決まっていたが、砲兵将校や工兵、地図作成の幕僚に関しては、そうではなかったというのだ。ワクワクするほど面白い。

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Comments

こちらではお久しぶりです。
タイトルが読書三昧ということで、3.14も最近伊藤さんの本「経済がわかる研究室」と「流通戦略の新発想」を買いました!
3.14はバイト三昧でなかなか一気に読み進みませんが・・・。
ではまた!

Posted by: 3.14 | 2005.05.08 at 12:56 AM

 コメントありがとうございます。伊藤さんといえば、この前、NO.3さんも伊藤さんの本を買っていましたね。ということは、伊藤さんとは、伊藤邦雄ではなく、伊藤元重だったのだろうか。とにもかくにも、3.14さんは元重さんの本を買われたわけですね。読みやすい本を書かれますよね、本当に。

 それはそうと、バイト三昧お疲れ様です。将来の顧客と応対しているわけですね。よ~くご観察ください。

 このほかBook Offで買った本をいくつかメモしてみます。松田公太『すべては一杯のコーヒーから』(新潮社、2002年)<タリーズコーヒージャパン起業物語>、クリフォード・ギアーツ『インボリューション』(NTT出版、2001年)<原著は1963年、インドネシア研究の古典>、柳川範之+柳川研究室『不良債権って何だろう?』(東洋経済新報社、2002年)<不良債権問題解説の良書>。

 3.14さんは柳川さんの本を読んだほうがいいのではないかな?いつか貸しましょう。

Posted by: ひさまつ | 2005.05.08 at 08:19 AM

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