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誠実な報道(ジーコ監督会見)

 アジア一次予選(対シンガポール戦)メンバー発表ジーコ監督会見全文を読んだ。このウェッブ・サイトの素晴らしい点は、マスコミのフィルターを通さず、代表監督の肉声を文章の形で全て読めることだ。たとえば、前日のU-23対UAE戦後の山本会見では、『この6試合を通してひとりMVPを挙げるとしたら、だれでしょうか?』という質問に対して、『難しい質問ですが、だれがと言われれば全員です。』と答えている。たしかに、これでは記事にはならない。山本監督は、なぜ全員と言うかという説明をひとしきりする。全文を引用してみよう。『今回の20人のほかにも体調不良で離脱を余儀なくされた選手もいますし、入れ替えもあったし、そういう意味からすると、20人の選手がいて、そしてシーズンの最初にノミネートした選手たちがいて、そういう合宿の競争の中からこのチームは成り立っていると思います。その中でいつでも入れ替えがあることは言っていましたし。そういう意味で、(このチームに)参加した全員にMVPを与えたいと思います。』
 しかし、続けて『ただこの6戦だけを見れば、本当に疲れを知らないというか――「お前、筋肉張っているだろう」というと「張っていない」と言うんですよ、今野が。これは本当に驚きというか、6戦全部に出てあれだけプレーできるというのが、僕自身驚いています。』これで、スポーツ新聞の「山本監督が選ぶMVPは今野」という報道が決まってしまいました。それは仕方がありません。でも、どんなニュアンスで彼が語ったのかをファンは知ることができます。
 翻ってジーコの会見です。今回の焦点は、不祥事を起こした何名かのメンバーへのペナルティということになりました。これだけ言葉を使って監督が言おうとしたその厚みを、このウェッブ・サイトはそのまま伝えています。
 備忘録としてもう一言。オマーン戦前の代表発表の会見で、ジーコは『今回のメンバーで、これがウリだというキャッチフレーズをつけるとしたら、どういうものでしょうか』と尋ねられています。さて、ジーコの答えは、『キャッチフレーズは難しいですが、「ドイツへ行って、いいサッカーを世界に見せつけるための集団」とでも言いましょうか。より困難な道のりを歩んでいくわけですが、その中で自分たちがより強くなっていく、そういう集団にしていきたいです。』という答えです。<世界にいいサッカーを見せつける>というとても高い目標に向かっている監督なのです。たしかに、もう少し低い目標にするのなら、彼を替えたほうがいいかもしれません。そういう目標を持っている監督だということをマスメディアは伝えているのでしょうか。

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